スーツ (リシノメ8)

稽古日だったので外でネタを仕込む余裕は無かった。ま、駅~教場の間でも話のネタには困らないが、カメラを出すのが面倒くさかったので、何も写さずに電車に乗った。
新宿駅で中央線に乗ると、オヨヨ!あややがいっぱい。何事かと思ったが、何の事はない、「洋服の○山」の車両丸ごとCMだった。
スーツ (リシノメ8)_d0117565_22342372.jpg

涼しいスーツ=スース~スーツだそうな。

ついぞまともな勤め人をしたことの無いこのオッサンは、一年を通して、スーツというものは冠婚葬祭、仕事上の新年会、その他では何か特別の日などせいぜい4,5日程度しか着たことがなかった。最近は帽子をかぶるようになったので少し増えたが・・。
冬はまだいいが、夏場でも上着を着てネクタイを締めている多くの勤め人を見ていると、皆本当に我慢強いなあ、と感心してしまう。気候も風土も異なる西欧の猿真似などしていないで、タイやヴェトナムの人達が着ている開襟シャツやペラペラしたズボンの方が日本の風土には合っているというのに。日本はどう逆立ちしたって東南アジアなんだよ!
以前省エネルックなんていって、半袖のサファリシャツを時の政府が奨励して、政治家自らが着ていたけれど、オッソロシク似合ってなかったなあ。案の定わずか1,2年で廃れた。最近ではクールビズなんて事を言っているが、省エネルックよりはまだマシか。どこぞの首相のAちゃんなんかは重みがない分だけ似合ってると思うが、あのまんまNHK受信料の徴収に来そーな感じだ。
てな事を考えていると、最近の高校生なんかがネクタイダラっと緩めてるのって、案外まともな感覚なんじゃないの、なんて思えてくる。

この夏は暑くなるとの予想だ。ダラダラルックで乗り切るぞ。
# by katabami03 | 2007-06-13 23:15 | リシノメ

山手線 (リシノメ7)

今日は朝一で東京駅の大丸に行き、東陶会でお世話になっている高木参平先生と奥さんの二人展を拝見してきた。
その後、池袋の事務所に行く。東京駅から池袋まではたいがい地下鉄を利用するのだが、今日は天気も良いようだし、久しぶりに山手線に乗って行くことにした。時間にして5分か10分しか違わないしね。

区間中、上野~池袋間はほとんど片側が崖になっているか切り通しのようなところが多く、鉄路は壁一面の蔦、斜面のツツジ、土手の上の桜など、文字通り緑滴る中を通っている。風を浴びれたらもっと気持ちよかったろうに・・。最近の電車は窓が開けられないのが残念だ。
西日暮里~田端間、小さくてカラフルな機関車がいっぱい留まっている。写真が撮れなかった。あしからず。そこを通る機会があったら気をつけてみてください。実にかわいいです。

東京駅寸景。
ここは東京駅北口の八重洲側、耐震その他の工事のために壁や柱が白く包まれ異空間と化していた。
けっこう気持ちの良い空間だ。
山手線 (リシノメ7)_d0117565_233308.jpg

# by katabami03 | 2007-06-12 22:31 | リシノメ

高崎物語(2)

毎月第二日曜日は高崎物語の日です。

今日はあいにくの雨降りで歩き回れなかったが、駅から徒歩2分のところに「豊田屋」という、以前から気になっている宿屋がある。そこを紹介しよう。
高崎物語(2)_d0117565_2254949.jpg

以前はもう少し古びた感じだったが、道路拡張で後ろに引っ込んだときに化粧直ししたようだ。高崎は交通の要衝にあるために古くから交易で栄えた街だ。今でも周囲に新しいホテルがいくつもあるが、ここだけ時代に取り残されたようにぽつねんとある、いかにも商人宿といった感じが高崎の歴史を物語っているようだ。
豊田屋さんほど立派ではないものの、街道沿いを車で走っていると、少し前までは商人宿だったと思われる建物がそこここに散見できたが、最近はずいぶんと減ったなあ。

話は変わるが、高崎~八王子間に八高線、八王子~横浜間に横浜線と、関東平野の西縁に沿ってほぼ南北に鉄路が通っている。以前は随分面白いところに電車を通したなあ、と思っていたが、この沿線の歴史を知ったときは、暗いトンネルから明るいところにパッと出たような、そんな感じだった。そう、これは日本のシルクロードだったのだ。
桐生や前橋、高崎といった北関東一帯は蚕(絹糸)や綿の一大産地だったわけで、それが八王子に送られ、そこで織物にされる。(八王子は今でも繊維関係の業者が多い。)織物はやがて横浜に送られ、船に乗せられ外国に輸出されたわけだ。
これも古い話になってしまうが、20年数年前までは高崎の街を出ると桑畑がたくさんあったものだ。東京近辺でも、1970年頃までは多摩の青梅街道あたりは桑畑だらけだったそうだ。(これはスキー友の淵脇英一君から聞いた話。)

日本の産業の盛衰にしばし思いをはせる。あの「豊田屋」にも生糸の買い付けやら何やらの商人が泊まったのであろう。
# by katabami03 | 2007-06-10 23:06 | 高崎物語

展覧会告知

資生堂が収集した陶磁器といけばなのジョイント展です。

資生堂が錚々たる先生方の作品を所持しているとは知らなかった。今回は陶といけばな、二作品のコラボレーションを各流派の先生方が週代わりで展示します。
展覧会告知_d0117565_21371613.jpg

私は最終週、9月4日からの一週間です。忘れないでくださ~い。
# by katabami03 | 2007-06-09 21:46

科学博物館

遅ればせながら上野の科学博物館で開催されている、特別展『花』を見てきました。
ん~、なんて言ったらいいのかなあ・・・・先ずこのような企画を行ったこと、これは素直に評価すべき事だと思います。・・ただ、やっぱり物足りなかったなあ。
場所が場所だけに全体のトーンが博物誌的あるいは植物学的な視点で構成されているのは致し方ないことなのでしょうが、私的にはもう少し文化・芸術的視点を加味していただきたかった。(努力の跡は窺えた。)
文句を先に言ってしまったけれど、いろいろ考えさせられることしきり。いけばなを生業にしていると言うのに、植物に対して何と知識の乏しいことか・・、反省してます。

ものはついで、と言うことで科博の常設展示を覗いてきました。
私、小学生のときに来た覚えはあるけれど何も覚えていない。だけどここ、文句なしに面白いです。ここの学芸員って言うのは多分皆科学者かそれに準じた人達だと思うのだけれど、小難しいことなど皆無。いかに楽しく、面白く、いかに興味を持たすことができるか、といった努力がそこここに窺えて、科学者の良心とか、子ども達への愛情とか、そんなことまで感じてしまった。

天井のドーム。古い建物ってーのは味があるねえ。
科学博物館_d0117565_22144442.jpg

魚の展示と鉱物標本(手ぶれ)、現代アートを見ているようだ。
科学博物館_d0117565_22184677.jpg

科学博物館_d0117565_2219825.jpg


「シアター360」というのがあった。これ、イチオシ。テクノロジー(技術)とエンタテインメント(娯楽性)の見事な融合。
科学博物館_d0117565_22231879.jpg

大きくて写真に収まりきらない、これでは何だか良く分からないでしょう。是非行ってみてください。

忘れていました。『花』展のなかで出会ったいい言葉、正確には覚えていないけれど、こんなでした。
「旧石器時代の、ネアンデルタール人も花を美しいと感じる心を持っていたのだろう。」
ちょっとホロっときた。
# by katabami03 | 2007-06-08 22:35