芸術はバクハツだ!

自民党のごたごたを横目に、今日は展覧会見てある記。

先ずは朝一で東京芸術劇場へ行き、昨日生けた花のメンテナンス。
紫陽花の水が下がっていないか不安だったが、無事で一安心。何とか4日間持ちこたえてほしいものだ。
地下鉄を乗り継いで清澄白河駅下車、東京都現代美術館へ。
案内はそこここに出ていて親切だ。
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道すがらこんなのを見かけた。路上アートかと思ったら、商店会のかかしコンテストでした。
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東京都現代美術館へは初めて行ったのだが、まず建物の大きさに圧倒される。
大きすぎて全景が入りません。
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広い車寄せとそこから見た入り口部分。
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柳澤孝彦という人の設計だと案内嬢に教えてもらう。不勉強にて初めて聞いた名前だがきっとすごい人なんだろうと思ったら、有楽町のマリオンもこの人の設計だという。やっぱりすごい人だ。
展示室もすごく広い。最近新しく建てられる美術館はどこも大きいが、ここは別格だね。

でもって、ず~っと気になっていた「磯部行久展」を見てきた。
大地の芸術祭で3回続けてスケールの大きな作品を展開していて、この人は一体どういう人なんだろうと思っていたところ、今回の展覧会があった、というわけ。

こういうすごい人を一言で言うのはおこがましいのだけど、あえて言えば「開拓者」みたいなものだろうか。どの世界でも業績を残す人というのは皆ある意味での開拓者と言えると思う。凡人はそれなりに何かを作り上げると、そこからなかなか脱却出来ないが、この人は一つの世界に固執せず、見事に次の世界を展開してみせる。パイオニアワークとはこういうのを言うのだろうなあ。

入場料に常設展示も含まれていたので、大急ぎでそちらも回る。
岡本太郎の巨大壁画が展示されていた。
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デカイ、デカすぎる!
岡本太郎の作品ってどーも好きになれなくて、くれるって言われてもご遠慮申し上げるけれど、この人の生きザマはすごいね。そのすさまじさが人を感動させるんだろうね。
ここだけは撮影可、ということで、私も記念撮影しちゃいました。
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白河の中華料理店で昼定食¥700也を食べ、次の目的地の銀座へ向かう。
いけばな仲間の谷口雅邦さんの個展。
見事に谷口ワールドを展開していた。やっぱり谷口さんはこれじゃなくっちゃね。
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最後に赤坂見附に回り、’ヴェケルテス’いけばなー価値の改変 というステファニ・センゲさんと岸田豊光さんの2人展を見た。
う~ん、これは回る順番を間違えたかなあ、といった感じ。
センゲさんは100円ショップで買ったものでいけばな(古典花)を作っているのだけど、コンセプト(価値の改変???)も良く分からないし、第一作品が弱い。このドイツ人がどういう人か知らないが、一応いけばなは学んでいるらしい。
ま、好意的に見て、形骸化したいけばなのパロディーと見て取れなくも無いが、それにしてもこの人のいけばなに対する理解度とか見識とかがどーのこーのというまえに、今日はずっとすごいのを見てきた後だったので、単なる思い付きの域を出ていないというか、作品の貧弱さばかりが目に付いた。
そんな事よりも気になったのはこのようなカタチにしか理解されないようないけばなを提示してきた(私を含めた)いけばな人こそ猛省すべきだろう。

岸田さんはいろいろやりすぎだなあ。
案内状では急な話だったそうだが、世に出してしまった以上それが全てなのだからどんな言い訳もきかない。受けたこと自体がどうだったのかなあ。
こういうことが続くと期待も薄らぐよ。(老婆心ながら。)

久しぶりに良く歩いた。昼は暑かったが、それでも日陰に入ると風は爽やかだ。
秋はもうそこまで来ている。
by katabami03 | 2007-09-14 19:54
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