芸術祭、ハシゴする。(第一部・水と土の芸術祭)

今年は三年に一度の「大地の芸術祭」(以下、大地の)の年。8月中に観に行くのが通例であったが、今年は何かと雑事が重なり伺えなかった。また、新潟で開催されている「水と土の芸術祭」(以下、水土)も開催されている。「大地の・・」は '06,'09,'12と参加したのでその後もひき続き見学しているが、「水土」の方は行きたいと思いながら今日まで伺うことがかなわなかった。
たまたま今回は「水土」に知人が参加するということで、その制作の助っ人に行った。そんなこともあり、会期中に是非とも拝見に伺いたかった。
で、あれこれ算段して、2泊3日ではあるが「水土」と「大地の」、二つの芸術祭のハシゴを強行した。


早朝に自宅を出て関越自動車道を北上、途中のサービスエリアで朝食をとり、眠い目をこすりながら一路新潟を目指す
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「水土」は万代島多目的広場をメイン会場に、新潟市内の三つのエリアで展開されている。
何しろ強行軍ゆえ、すべてを拝見することは無理。そんなわけで、今回はメイン会場と、作品制作をお手伝いさせていただいた「砂丘館」の2会場を拝見しすることにした。

新潟に到着した時はもう12時を回っていた。
さっとお昼ご飯を済ませて「砂丘館」に向かう。「砂丘館」は旧日銀新潟支店長役宅を保存、一般開放している。
ここでは5人の作家が作品展示をしている。

いけばなの先輩、古川知泉さんの作品。「レインツリー」
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室内と奥の蔵の中には遠藤利克、青木野枝、池内晶子、山本糾が展示されている。

遠藤利克
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青木野枝
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池内晶子
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砂丘館からメイン会場に向かう途中に「新潟市立美術館」があり、こちらにも古川さんと陶芸家の星野暁さんが作品展示されているので拝見。

古川知泉
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星野暁
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急ぎ足でメイン会場の「大かま」に向かう。大かまとは聞きなれない名前だが、こちらは一見したところ巨大な体育館。もとは港に水揚げされた水産品をさばくための施設だそうだ。
会場の広さに圧倒されるが、この広い会場をわずか7名で押さえるというのもまた驚愕。

ナウィン・ラワンチャイクン
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大西康明
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松井紫朗
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伊藤公象
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塩田千春
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アップした作品はごく一部で、なかなか作品が発する空気感まではお伝えできないが、全体の雰囲気は感じていただけるのではないだろうか。

「水土」は古川さんの弁をお借りすれば、市民文化祭的美術展とのこと。「大地の芸術祭」などと比較すれば確かにそのような側面も否定しきれないが、「大かま」の作品群を見る限り胃袋にグッとくるような重量感や見終わった後の深い余韻がある。
この展覧会があまり知られていないことはとても残念に思うとともに、いかに外部に伝達するのか、自身がかかわっている展覧会の外部への発信方法を改めて考えさせらる芸術祭であった。



by katabami03 | 2018-09-11 22:26 | 展覧会・イベント
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