『モスラの時代』。

のべ十日間に及ぶ制作を終えて帰宅。

会場となる蓬平集落の入り口。
ここの山百合が咲くと「大地の芸術祭」が始まる。
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今回も2009年に行われた時と同じ古民家を会場に、いけばなの仲間8人が作品を展示する。
私の作品タイトルは『モスラの時代』。

蓬平集落はかつて養蚕で生計を立てていた家が多数存在していたそうだ。
この集落の記憶をとどめるために、繭をイメージした作品を制作することにした。といってもそれはあくまでもイメージであって、観る人がどのように受け取っても構わない。
実際、繭のような形状はしていても、蚕の繭とは似て非なるものが出来あがった。

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もう一点。作品タイトルだが、「モスラ」といっても若い人には分からないと思う。(ハイ、検索してくださ~い。)
1960年代の怪獣映画で、ザックリあらすじを言えば、見せ物として捕えられた南海の孤島に住む双子の妖精(ザ・ピーナッツ)を助けるためにモスラの幼虫がザンブラコザンブラコと海を渡ってきて、東京タワーをヘシ折って繭を作り、羽化して怪蝶モスラとなり、妖精を助け出して島に帰る。という物語。(細部に過ちがあるかもしれないがお許しくだされ。)
東京タワーと言うところがミソ。これがスカイツリーでは絵にならないね。
時はあたかも高度経済成長の黎明期。東京タワーをヘシ折る件はさておき、現代の,グロテスクなまでに肥大化した日本の現状を見るにつけ、モスラが活躍した時代の状況あたりが身の丈にあったものではなかったのだろうか、という私自身の思いも込めて『モスラの時代』とさせていただいた。
因みに、この後『モスラ対ゴジラ』なんてーのも上映されたのだが、モスラが正義の味方でゴジラがヒール。
水爆の申し子、ゴジラを倒すというのも今の日本ではなにか因縁めいているではないか。
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大地の芸術祭、29日開幕。
by katabami03 | 2012-07-27 22:10 | 大地の芸術祭
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