カテゴリ:いけばな( 92 )

そこに植物があれば。

一昨年に水仙(スイセン)と杜若(カキツバタ)だけの古典花の本を作った。その後もう一冊作り、そろそろ発刊される。さらに昨年よりもう一冊の制作をはじめて、こちらも発刊の準備に入っている。
いけばなは消えてしまうので、現物を見れない人や後世に伝えるには写真で伝えるしか手立てがない。とはいえ豪華本を作るような時代ではないので、可能な範囲で出来るところからコツコツやっている次第だ。
昨年末から葉蘭(ハラン)をずっと生け続けてきた。
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花屋さんで求めたものとお寺さんに行って切り出してきたものとを使って20作近く生けた。
葉蘭は長持ちするので、教室の片隅には生けた残材などがたまっていた。これらを使って古典花とはがらりと趣を変えて生けてみた。
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いけばなと言えば当然花を想起するだろうが、枝とか葉とか、花がなくともいけばな。
自画自賛ではあるが、つくづくすごい文化だと思う。
by katabami03 | 2017-01-16 17:56 | いけばな | Comments(5)

何も好き好んでこんな時期に・・・。

月例研究会の日々もおわり、あとは稽古を含め諸々正月の準備という時期になった。
本来なら多少まったりできるハズなのだが、今年はなぜかこの時期になっていけばな作品の撮影を入れてしまった。しかも少なからぬ数。準備や撮影で4,5日かかる。
あ~あ、余裕での~ンびりっていうのが出来ない貧乏性を恨む。
とまれ本日は倉庫から花器花台等の道具類を教室に運ぶ。

地下の駐車場から教室まで、台車満載で二往復。
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取りあえず全部出してみる。
道具屋の店先みたいだ。
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こうなると気分は「戦闘準備完了」。「一丁やったろまい!」的な思いが沸々と。

期限が決められている作品写真ではないので失敗すればまた来年撮り直しもできるのだが、それはそれでお金も時間も労力もかかる。ここは一発でビシッと決めて、気持ちよく新年を迎えたいものだ。
by katabami03 | 2015-12-22 22:20 | いけばな | Comments(2)

生花(せいか)考。

いけばなは極論すれば、枝や花同志の間合いとバランスだと思っている。
勿論、どこに飾るか(はなを置く環境)によっても花型は変わってくるが、基本、空間の中のバランス、位置づけととらえることで環境に順応してきたわけだ。

生花は江戸時代に出来た花の形なので、本来は床の間に飾られたものだけに見る方向が限定されている。

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私の持論の一つに「いい生花は目線を変えてもそれほど破綻して見えない」というのがある。
で、今回生けたもので検証してみよう。

まずは右斜め前と左斜め前から。

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まあ、まずまずかな。

ドーンと右と左の真横から。

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さすがに真横からの絵は後方の手当てがおろそかなところが一目瞭然。こればかりは生花の宿命にて致し方ない。

こうして改めて検証してみると、う~ん、やはりまだまだ修正点はあるな。
さらに精進精進、ってことか。
by katabami03 | 2015-10-28 22:05 | いけばな | Comments(2)

いけばなは消えてしまうから。

本を作りました。

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水仙と杜若(カキツバタ)の生け方のいろいろなパターンを生けた作例集。
両花材ともに一年の内で市場に出回る時期が限られているので、時季がずれてしまうと翌年になるまでやり直しがきかないという難物だ。
で、毎年同じことを40年近く延々と話しているわけで、絵図も毎年描いて説明を繰り返してきたわけだ。だが絵図を描くのが煩わしいので、写真を撮って説明すれば楽だなあ、と思ったのが4,5年前。そこからスタートした。
そんな風にして撮りためておいた写真を知人にみせたところ、本にまとめてはどうかという示唆をいただいた。ただ、現今は豪華な本を作るような状況ではないので、本というよりもテキスト的なものになったのは致し方ないか。

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写真と現物とは別物なので100パーセント満足というわけにはいかないが、自分の生けたものが本という形になるのはやっぱり嬉しいものだ。

私が今、花を生ける際にも、古人がどのように生けてきたのか古い絵図を参考にすることが度々ある。
いけばなは消えてしまうので、何がしかの形で後世に残さなければならないという必要性を感じる昨今。100年後にこの本を見た人が何を感じるのだろうか・・・、そんなことを想ったりもしている。
by katabami03 | 2015-10-20 22:06 | いけばな | Comments(2)

葉蘭に始まり葉蘭に終わる。

昨日の研究会は皆30年以上のキャリアを持つベテランのクラス。
通常は各自が生けたいものを持ち寄って来て生けるのだが、今回は全員で葉蘭(ハラン)を生けてみようという事になった。

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「生花は葉蘭に始まり葉蘭に終わる」という言葉がある。
初心者でも形を取りやすい反面、追求すればキリがない花材という事であろう。
とはいえ、初めていけばなを習いに来た人に、生花の基本である「天地人」を葉蘭3枚だけで生けて「ハイ、おしまい」では、これはちょっと納得できないであろう。実際に葉蘭を生けるのは少し技術も理解も進んでからということになる。

葉蘭3枚による草型。これだけではいかにも寂しい。

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昨日は見本を一作生けてほしいということで、基本の9枚生けを、解説を加えながら実演する。

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器の底に剣山を入れたり、細い針金を使ったりすればそれほど手間はかからないのだが、「何も使わなくっても十分生けれるよ~」ってな所を見せようと気張ったため、少々手間取ってしまった。
要らぬ見栄は張らぬに越したことはないが、張るときには張らにゃしゃぁんめえ。

「葉蘭に始まり葉蘭に終わる」か・・・。
好んで生けたいと思う花材ではないのだが、ん~、ま、たまにはやらにゃいかんな。
by katabami03 | 2015-09-22 17:22 | いけばな | Comments(0)

雑草、大好き。

「雑草」という名の植物はない、と言った人がいた。
水や肥料をやらずとも勝手に繁茂する草々は、その逞しさゆえか「雑」などという冠を冠せられてしまっているが、よくよく見るとどれもこれも味わい深い植物だ。
雑草が繁茂する空き地はいけばな人にとっては宝の山のようなもの。

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この空き地はほぼ雌日芝(メヒシバ)のテリトリー。
雌日芝と言ってもピンと来る人は少ないと思う。でもこれを見ると「あ~~」と気づくと思う。

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そう、すっと伸びた茎の上が4,5裂になっているアレだ。

この草むらの中もよく見ていくと幾種類もの草が混じって生えている。
蚊帳吊草(カヤツリグサ)もちらほら。ここのものはまだ小さいが、蚊帳吊草も場所や環境によっては茎が1メートルくらいまで成長する。

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昨年の婦人画報でもこれらの草々をあしらった花を掲載させていただいた。

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先日の増上寺の花展でも雌日芝、蚊帳吊草、狗尾草(エノコログサ)をたくさん使って生けた。

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普段人が意識しない草花に着目して云々、などという気は毛頭ない。
これらの草が持つしなやかさ、強靭さ、はかなさetc,etc・・・、素材として様々な可能性を秘めているお宝なのだな。
by katabami03 | 2015-08-20 21:36 | いけばな | Comments(2)

先人の知恵に感謝。

今の時季、水辺の植物が盛りだ。いけばなの世界では総じて「水もの」と言っている。
蓮、河骨(コウホネ)睡蓮などなど。
これらは水の中で育つ植物だけに特別な水揚げの処置を施さないとすぐにしなびてしまう。

蓮と河骨の撮影をした。
水揚げの処置だけで午前中いっぱいかかってしまった。ああ、せわしない。

花屋さんから届いたもの、平たく言えば水浸し状態の花材に素早く注水ポンプで薬液を注入する。

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注入中の葉を裏から見ると、水が入っている様子がよくわかる。

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葉に万遍なく水が入ると汗が噴き出るように葉の表面から水が滲み出てくる。丸まっていた葉もピンと張ってシャキッとする。

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生ける際も、切り口をなるべく空気にさらさないように、水から水に素早く移すような要領で生けあげる。ああ、せわしない。

こうした生け方を作り上げてきた先人の苦労と努力、創意工夫にはただただ敬服の念を新たにするばかりだ。
by katabami03 | 2015-07-30 23:22 | いけばな | Comments(2)

悲しみを越えて。

しつこく残っていたお正月の花を本日撤去。
最後まで残っていたのは蘭の一種のオンシジューム。

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黄色いオンシジュームは40年以上も前から出回っていたが、2年くらい前から茶色い品種が見られるようになった。
茶色なので一部枯れてきていてもそれほど目立たないのだが、ここまで来たらもうアカン。

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花をすべて軸からもいで、ちょっとした花遊び。

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ハイデラバード土産のガネーシャを花でうずめる。

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これはG氏への追悼。
by katabami03 | 2015-02-02 22:17 | いけばな | Comments(0)

最後まで。

先日の「いけばな公募展」の際、バラが少しばかり余ったので家に持ち帰って飾っておいた。

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数日楽しませてもらったが、いよいよくたびれてきた。

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水からあげて、このまま逆さにして風通しの良いところに干しておけばドライフラワーになるのだが、作品の素材として再利用するために、花びらだけ乾燥させることにする。

まずは花びらだけもぎ取り、その後に重ならないように広げる。

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これだけの花びらでも乾くとほんの一握り程度になってしまう。

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ここまでため込むのは大変だった。
使えるものは最後まで使う。それが花への供養だと思う。
by katabami03 | 2014-12-07 23:33 | いけばな | Comments(2)

今日は85点。

このところ雑事に追われていたが、今週は丁度うまいこと遣り繰りできて、今日はめでたく諸々の撮影日となった。

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まずは生花(古典花)を2作。

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この10年くらい、大きな展覧会では作品のサイズとか花材とかに敢て高いハードルを課してきた。
今回は久しぶりに松を生けたのだが、このくらいのサイズだとずいぶんと楽に生ける事ができるようになったなあ、というのが生けた直後の実感。
大まかな形を作るよりも、細部の調整の方が時間がかかってしまったくらいだ。
いままでやってきたことが間違ってはいなかったのかなと、感慨ひとしお。

昨日も触れたが、水仙は一区切りの一作。

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ああ、こうしてみるとまだ修正したい部分が出てくる。これだから写真花は難しい。

このほかに正月用の自由花を2作。

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最後はちょっと遊んでみた。
背景に用いたパネルは、過日、「婦人画報」の撮影の際に用いたものをいただいてきたものだ。

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こうして一日が瞬く間に過ぎた。
さあ、今週末には今年最後の展覧会がある。
久しぶりに出品する展覧会、気合入れて、いきまっしょい!
by katabami03 | 2014-11-25 22:10 | いけばな | Comments(2)