久々に映画を見に行った。
「Earth」--事前に大まかな情報は得ていたが、実際の映像を見ると、小ざかしい理屈は完全に吹っ飛んでしまう。
CGの進歩で映像表現は飛躍的な進歩をとげているが、この映画はほぼ全編実写!まずドキュメンタリーのもつ説得力というのを見せつけられる。作り物でない本物のすごさ、加えてスタッフの根気、それを支える熱意。
決して大上段に振りかざしているのではないのだけれども、制作者の思いというのがじわじわと伝わってきて、エンディングへと進む。
話はかわるが、宇宙飛行士が後に宗教家になったり、自然保護に力を注いだりする、と言う話を度々聞く。宇宙から見ることで、地球という生命体がかけがえのないものだと言うことを深く認識するのだろうか。宇宙飛行士ではないけれども野口健さんなんかもそういった部類なんだろうなあ。
以前このブログで、「人類は地球に巣くうガン細胞みたいなものだ」と言うようなことを書いたが、悲しいかなその思いはより深くなっている。
人類もいずれ滅んでいくのであろう。何十億年という途方もない命をつむいできた地球にとって、それはほんの一瞬のことなのだろうが、自分達の身勝手のために他の生物まで絶滅させる権利など無いはずだ。
この映画は生命賛歌であると同時に、動物達の無言の告発のように思えてならなかった。