はたと気づけば一月も半分過ぎてしまった。
昨年の総括をしていなかったのであらためて反省することにしよう。 まずは新春第一弾、古流協会展。 前年の12月ころから体調不良で、何をするにも体が重く、気力体力共に絶不調。展覧会直前まで制作意欲がわかず、開催ギリギリになって球体を作り上げた。前年の秋口に確保しておいた松の古木を活用し、作品的にはどうにかまとめることが出来た。 会期後の検査で判明したのだが、体の不調は自己免疫性肝炎ということだった。肝腎かなめというが、気力がわかない状態というのは本当につらいものだ。お酒も注意しないとね。 3月には恒例の「いけばな協会展」。こちらでは毎年生花を生けることに決めている。 牡丹籠は大蔓籠とも呼ばれ、大きく弧を描いた蔓とその中に行けられたはなとの間合いが好ましい。春らしくあでやかに生けることが出来た。 この牡丹籠は大振りなのだが花席の大きさにぴったりのサイズなので、この花展ではたびたび使用している。 5月には日本いけばな芸術協会の創立50周年記念花展が開かれた。 そもそも生花を生けるつもりだったわけだ。「花は足で生けろ」と言われる。自分で材料を見極めて切り出すのがベストだということのたとえだが、自分で足を運んで花材を見極めるなどこの忙しい時世になかなか出来ることではない。ついつい花屋任せにしてしまうが、ときにこういう結果になってしまう。これもまた大きな反省材料。 さて6月。10年来の懸案であった横浜バンカートでの展覧会が実現した。 (写真は後ほどアップします。) この展覧会は仕掛け人として何が何でも開催して、やりきることを最大目標としていたために、自身の作品は二の次三の次。じっくりと構想を練るような状態ではなかったため過去の作品のバリエーションを作成した。 幸いにも出品者一同期待に応える佳作を発表、多大な反響を得ることが出来た。 自分の中では、昨年もっとも気力体力ともに充実して作品制作が出来た展覧会が「東北震災復興支援・つなげようはなのこころ」展だ。 「鎮魂譜」という作品を3年前の同展で発表していたため「ー2」となった次第。 ドームの中は彼岸と此岸の接点。祈りの場であり、かの震災を改めて心に刻み付ける場とした。 中に3つ設置した水盤の中はすべて赤バラがいいのではないかという意見を何人かの方からいただいた。諸々の意味でその方がインパクトはあるので私も当初迷ったのだが、大水盤は彼岸の情景ということであえて甘い花畑をつくった。対して赤バラは私にとっては生の象徴。来場者に散華していただくようにした。 さて11月、恒例の「いけばな×百段階段」展。 事務局からロビーとエレベーター前も依頼されたのだが、あそこをやるとどうしても部屋の方が手薄になるし、二年連続はやはりキツイ。おかげで部屋の作品に集中できた。 まあざっくりと振り返ってみるとどの作品も至らぬ点多々。しかし不完全であるがゆえにこの仕事を続けていけるのだとも思う。 さて、今年の計画ももうすでに始まっている。幸いにも体調はまずまずだ。 いけばな、もっともっとうまくなりたい。手抜きをせずにフルスロットルで行こう。
by katabami03
| 2018-01-16 13:48
| いけばな
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