笑いはそこそこだけれども。

楽しみにしていた『清州会議』を観た。

描き方によってはかなり重厚な作品になりうる設定を、三谷監督が、適度に笑いをちりばめながらサラッとうっちゃった、って感じの「技あり時代劇」ってとこだろうか。

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キャスティングによって作品の善し悪しが左右されるのは今更言うまでもないが、三谷作品はこの点はかなり安心して観ていられる、加えて役者さんたちがみんな、上滑りでもなく悪ノリでもなくキラキラしているところが気持ちいい。
時代劇ということで、言葉遣いでやや違和感を覚えるところがあったけれど、娯楽作品なのでツッコミを入れるほどのことでもなかろう。
役所広司は実力ある役者さんなのにTVのコマーシャルがどれもこれも無理やり笑いを取ろうとするかのようなものばかりで、なんだか不運だよなあと思っていた。この作品でかなり溜飲を下げていることだろう。
大泉洋って何でだか好きになれないキャラなのだけれど、今回は見事にハマリだった。

期待していた三谷ワールド全開の喜劇ではなかったのでちょっと予想外。けれども、エンドロールを見ながら、淡い、不思議な感動を覚える作品だった。
by katabami03 | 2013-11-15 18:04 | 映画・演劇
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