諦めかけていた春の味。

お恥ずかしい話だがスキーに入れ込んでいた時は、3,4,5月、一番長い時は7月までスキーに行っていた時があった。(ほんの一時期ですよ)
スキーが出来る土地というのは当然のことながら山国なわけで、春の雪解け頃になると、その土地土地での春の味覚に出会えることが出来た。
若いころの事なので味がどうのこうのと言うよりも、とにかく腹いっぱい食えればおかずなど何でもよかったわけだが、当時(30~40年前)の民宿は昨今のスキー宿と違って、民家をそのまま宿としていたようなもので、食事も特に手の込んだものを作るわけでもなく、その土地土地で食されている物が供されていたわけだ。

蕗味噌を初めて口にしたのは多分高校生の頃くらいだったと思う。
実家では蕗味噌を食べる習慣はなかったので、多分春スキーに行ったときにそこで口にするようになったのだろうが、その後はいつのころからか、スキー帰りに蕗の薹を摘んできて自分で作るようになった。

以前のようなスキーに対する情熱も失せ、今年はもう蕗味噌を食べれないのかなあ、と諦めかけていたところ、幸いにも新潟の妻有に行くことができたので蕗の薹を摘んできた。

あちこちに出ているのだが、ここは蕗の畑みたいだった。

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昨日摘んできた蕗の薹、ちょっと小ぶりが多いかな。

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洗って枯れ葉や泥を落とす。

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開き気味のヤツは天ぷら用に分別。右上のニンジンは昨日登場の岩田さんにいただいた「雪下ニンジン」。
ニンジンはスティックにしてそのままいただく。

蕗の薹は刻んで湯がく。
刻んだものをそのまま炒めて作ってもいいのだが、ちょっと苦みが強いので、一度湯がいてアク抜きをする。
この方法は八海山の民宿で聞いた。

湯がいて水にさらして絞ったもの。

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これを油で炒め、味噌、味醂、砂糖で味付けして出来上がり。

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味付けは薄味やらしょっぱいのやら、家々でみんな違うのだろう。
数年前に越後湯沢で頂いたものは味噌少な目で砂糖をいっぱい使った「蕗の薹のジャム」に近いものだった。

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我が家のものは中庸。


そしてこれも春のお楽しみの一つだ。

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蕗の薹(だけの)天ぷら。

久々に春の味堪能!
by katabami03 | 2013-04-19 22:49 | 食べ物・飲み物
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