中野駅で総武線にとび乗ったら、通路の中ほどにドテッと置いてあるものを踏みつけそうになった。
よく見ると真っ黒な犬!
もっとよーく見ると、それは盲導犬だった。
飼い主の隣に座ってその犬をしばらく観察してみるが、じっと寝そべったまま微動だにしない。眠っているふうにも見える。
飼い主にことわって写真を撮ろうとしたらいきなり立ち上がったではないか。
飼い主が何かを指図したわけではない。次の停車駅の車内アナウンスを聞いて立ちあがったわけだ。
何と賢い犬だろうとしばし感心。
犬だってあのように人の役に立っているというのに、ハテ、オレは人の役に立っているのだろうか?
今まで自分のことばかり考えて生きてきたけれど、ふとそんなことが脳裏をよぎり、暗澹とした気持になってしまった。
こんな気持ち、年かなあ。生まれ変わったときは盲導犬くらいにはなりたいものだ。
今日のタイトル、犬に失礼だったかな。