何年か前から一度行きたかった、青梅にある塩船観音寺に行く。
わが家からは車で小一時間といった、まあ至近ではあるのだが、なぜか行きそびれていた。
ここは躑躅(ツツジ)で有名なお寺だ。
萱葺きの立派なお堂の中には、ご本尊の十一面千手観音像が祀られている。
このお寺は平地から山にかかる場所にあるが、すり鉢状の地形をうまく利用して躑躅が植えられている。そして躑躅の中を回遊出来る仕組みだ。
植物は綺麗に刈り込んだものよりも、どちらかというと自然の状態のほうがすきなのだが、ここの景色は例外。
躑躅の花色と丸く刈り込んだ形状とが造り出す人工的な美しさ。
赤の濃い種類は終わっていた。変わっていまの時期は薄桃色や藤色のものが中心に咲いている。雨上がりで花が少し痛んでいるものも見受けられたが、遠目には気にならず、しばし見惚れる景観だった。