池袋にある(あった)生地やさんの老舗、キンカ堂が閉店したことを知ったのは数日前のことだ。
キンカ堂は今で言うディスカウント店のはしりとでも言えよう。
子供のころ、ウチの母親も布やボタンなどを買いに行っていたことを記憶しているし、私自身も、学生のころから何かにつけて覗いていた店でもある。
前を通りかかったら、店のシャッターに何やら張り紙が一杯。
近寄ってみると閉店を惜しむ声が書き連ねられている。
こんな写真を張り出している人も。ふ~ん、開店は1951年だったんだ。
時代の流れとはいえ、やはり寂しい。
それにしても、布売場の一段高い所に立って、1メートルの物差しを器用に操り、巻かれた布を素早く採寸。スパーッと切る、あのおばちゃんたちのハサミさばきは見事だったなあ。